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ドア・引戸・折戸などの建具金物、クローゼットなどの収納の金具や家具金物、手摺や物干し金物など「住まいの金物」の製造、販売。

 No.5 改正意匠法に付いて 

弁理士 吉田 芳春

携帯電話機や乗用車のような物品のデザインを登録して保護するのが意匠法ですが、意匠権が発生すると、第三者は同一デザインまたは類似デザインを登録から15年間実施する事が出来ません。
この意匠法は平成11年1月1日より改正・施行されたので、要点を説明します。

 

<部分意匠の導入>
従来は、物品全体のデザインについてのみ登録を受ける事ができ、物品の部分(例えば、ペンのグリップ部分やTシャツの模様部分)のデザインに付いては登録を受けられませんでした。この度の法改正により例えば図1に示す建物用扉の把手のように把手部分のみを登録する事ができ、その結果、図2に示す座金部分の意匠が相違したとしても、把手部分が同一または類似していれば部分意匠の効力範囲に入ることとなります。部分意匠を出願する場合には、保護を要求する実線、その他の部分を破線であらわします(図1~3)。実線で表した部分に独立した意匠権が発生し、破線で表した部分には直接的は権利が発生しません。この部分意匠は、物品の特徴部分のみを権利化でき、これと併せて全体意匠も権利化可能となるために、強力なデザイン保護が可能です。

pant051.gif (3330 バイト)
pant052.gif (4836 バイト)pant053.gif (3563 バイト)
<関連意匠の創設>
同一人が同日出願した場合に、類似する複数デザインを関連する意匠としてまとめて登録できるようになりました(意匠法第10条)。関連意匠は、図4に示すように、独自に類似する権利範囲を有しておりますので権利範囲が拡大されることとなります。異日に出願された類似するデザインについては、同一人によるものであっても、後願が拒絶されます。なお、従来の類似意匠制度は廃止されました。

pant054.gif (1978 バイト)図4

A=本意匠
B=関連意匠
斜線部分=本意匠Aの意匠権とは別個に関連意匠Bの意匠権が発生する

<組物の意匠の拡大>
システムデザインの保護範囲を拡大すべく組物の意匠の物品群が拡大されました(意匠法第8条)。関連する組物としては、いすセット、応接家具セット、屋外用いす及びテーブルセット、玄関収納セット、収納棚セット、机セット、テーブルセット、洗面化粧台セット、システムキッチン、門柱、門扉、フェンスセット等が挙げられます。

<意匠図面の多様化>
従来の6面図の他に、立体での意匠の記載が認められることとなりました。また、コンピュータグラフィックスによる図面も認められます。

<注意点>
この度の法改正により、デザインを中心とした権利が特許法的に利用可能となったので、今後はデザインおよび出願の際の戦略が重要となりますが、次の注意を申し上げます。
出願は、小さいもの(部分、部品、組物の構成物品)を先にし、大きいもの(全体・完成品・組物)を後にすることを心がけよう!
大きいものを先に出願し、後から小さいものを出願すると、小さいものが拒絶されるので(意匠法第3条の2)、注意すべき!
関連するデザインは、同日に一括して関連意匠出願しよう!

 

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