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ドア・引戸・折戸などの建具金物、クローゼットなどの収納の金具や家具金物、手摺や物干し金物など「住まいの金物」の製造、販売。

はじめに

犯罪のなかで最も多いのが窃盗で、軽犯罪全体の約80%を占めており、そのうち家内侵入窃盗犯が約3割程度となっているそうです。
これらの被害原因を見ると、「施錠忘れ」、「錠破り」、「錠あけ」、「マスターキーによるもの」、「鍵の複製」等、「鍵と錠」に関するものが圧倒的に多くなっています。
したがって、侵入窃盗を防止する方法の一つとして、施錠設備の強化が挙げられます。このような背景から警視庁の防犯運動の一環として「ワンドア・ツーロック」による施錠が推奨されています。
また、使用するユーザー自身が「鍵と錠」の知識を身につけることが犯罪を未然に防ぐ上で重要であるといえます。

鍵と錠の歴史

私たちの先祖である原始人は、自分たちの家族や仲間を巨大な獣などから守る方法として、自分たちが穴に入りその入り口に岩石や丸太を転がして簡単に獣が入らないようにしていました。
この岩石や丸太を取り除くにはこん棒をテコにしていたと思われます。この方法が「鍵と錠」のはじまりと言われ、岩石が「錠」の役割で、こん棒が「鍵」の役割をしているということです。
自然のなかで生きていくための暮らしの知恵から生まれたのが「鍵」と「錠」の歴史における最初の1ページであったと考えられます。
その後も人類は、生命・財産・秘密を守るために様々な工夫を凝らしてきました。
古くは、紐を利用して複雑に結び、本人以外にはほどけなくするという方法などが発達していました。現在の錠の原型となるものは、紀元前2000年頃の古代エジプトに始まったと想像されます。
その後、「古代ギリシャ錠」、「古代ローマ錠」、中世ヨーロッパで18世紀前半まで発達した「ウォード錠」、18世紀以後には「タンブラー錠」というように変遷をたどっていきました。
今日一般に広く使われているピン・タンブラー錠を発明し最初に特許をとったのは、アメリカの錠前師ライナス・イエールで1848年です。

権力や富の象徴としての鍵

ヨーロッパでは古くから、鍵は扉を開閉するための実用的器具としてだけでなく、権力や富の象徴としても使われてきました。このことは、現在でもヨーロッパ人が鍵好きな点からも推察できます。
また、新約聖書のマタイ伝16章によると、キリストが聖ペテロに「われ天国の鍵を汝に与えん」と言って鍵を与えた。と記されていることにより、聖ペテロは、天国の門の番人といわれ、1つは金、もう一つは銀で作られた十字架の形の鍵を所有し、後にこの鍵が聖ペテロの後継者であるローマ教皇へその証してとして伝わっていると言うことです。

個人主義と鍵

高度成長以前の日本人の多くは「襖(ふすま)や障子で造られた家」に住み、鍵のかかる部屋を持たない生活をしていました。
そのため、いつでも、どこでも常に誰かに見られていると言った生活様式が、日本人独特のグループ・フィーリング(感情の共有)を作っていました。しかし、最近の日本人の生活様式が欧米化するに伴い、子供の頃から鍵のかかる部屋で生活する時間が長くなり、よく言えば「個々人が個性を持ち始めている」、悪く言えば、親が子供のしていることがわからなく、意志の疎通がはかりにくい状況にあるといえます。
このことをうまく利用したものとして、軍隊があります。世界のどの国でも、「兵士に私室を与えるな」という鉄則があると聞きます。これは、兵士一人一人が個室を持ち鍵をかけ、自分自身の時間と空間を持つようになると、それぞれの「我」が生まれ、個人主義が強くなり、軍隊という大勢の人間を統制する組織にとっては大きな妨げになるからだということです。なかなか興味深い話です。

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