家を演出している「窓」

家を演出している「窓」

家に当たり前のように付いている窓をよく見ると、まるで窓は家の目のようにも見えます。
訪ねてくるお客さんの様子を窓越しに見たり、もの想いにふける時に窓から外を見たり、また出窓から空を見上げたりすることがあるでしょう。窓は家の中に自然を取り込むことができる額縁にもなります。また花々で飾られた窓辺、風鈴が鳴る窓辺、鳥かごが下がった窓辺、洗濯物が干してある窓辺、すべて窓が演出した家のワンシーンなのです。

人類はむかし暗い洞窟に住んでいた

人類が洞窟に住んでいた時には、洞窟内に光が入らないので真っ暗でした。
その後人々が石組みの住居や日干しレンガづくりの住居などに住み始めると、壁に穴をあけることにより居住空間に光と風を取り入れることができたのです。

日本では?

日本でも平安時代まで窓はありませんでしたが、時代とともに、人々は板張りの家に住むようになると、明かり取りや風通し、防犯のために小さな窓を付けるようになっていったのです。

窓は映画の中でも物語をつくる

『ロミオとジュリエット』監督 フランコ・ゼフィレッリ
『塔の上のラプンツェル』監督 バイロン・ハワード、ネイサン・グレノ
『裏窓』監督 アルフレッド・ヒッチコック
『思い出のマーニー』監督 米林宏昌
など…窓は物語を演出しています。

場所に応じたいろいろな窓と金具

この世にガラスという存在が無かったら、これほどまどに多様性は生まれなかったでしょう。

むかしスウェーデンでは窓に税金がかけられていた

むかしスウェーデンでは窓が贅沢品だというので税金がかけられたことがあり、その時庶民は、それでも窓が欲しかったために自分たちで壁に窓を描いて抵抗しました。

窓を飾る習慣

デンマークなどの北欧の国々を訪ねてみると窓辺にはお花がたくさん飾られています。
窓カーテンにより隠さずに出窓を飾るその理由は、北欧では日が短い時期が長いのでなるべく太陽の光を窓からたくさん採り入れたいからです。それに加えて窓辺にセントラルヒーティングの暖かい配管があるおかげで花の持ちが良いこともあります。

極寒の地域にある窓はスゴい!

外ガラス、ブラインド(空間20cm)にペアガラスの窓の三層構造で室内の温度が保たれます。

窓辺にまつわる仲間

戸締まりの金具、洗濯物干し金具、昔のねじ込み錠、レール、窓ローラー、アトムにも安全確認明かり窓(タテ、ヨコ型)、丸窓採光部(フレーム)出窓用調節器などがあります。

素材が変える新たな窓

世界には珍しい窓があり、壁の中腹に飛び出した窓や変形した窓、最近国内でも窓ガラス自体で外から中が見えなくなる瞬間調光ガラス「ウム」などの窓ガラスが現れてきました。
これから窓ガラスはペアガラスのすき間にブラインドが入っているタイプやアルミの窓枠の内側に障子戸が組み込まれるタイプなど、ますます進化していくことでしょう。

出典:アトムニューズ191号 7-8ページ
「アトムニューズ」バックナンバー