
引き戸は、アジアで玄関などによく使われる形態ですが特に日本では、さまざまなところに適した引き戸を考え出しました。
現在では、玄関としては使われなくなりつつある引き戸をもう一度考えてみたいと思います。
天岩戸から日本の引き戸がはじまる

スサノオの蛮行を嘆いた天照大神が天岩戸に隠れてしまいこの世界が真っ暗になってしまいました。
そこで、八百万の神が相談し、オモイカネが一計を講じました。
岩戸の前で、人々が賑やかに踊り大笑いしていると、その様子が気になった天照大神が、ほんの少し岩戸を開けた瞬間外で待ちかまえていた力持ちがいっせいに岩戸を引いて開けたおかげでまた、明るい世界を取り戻した、というお話です。
江戸時代には考え出されていた直角に曲がる引き戸

引き戸で戸締まりをしていた時代はのんきな時代

戸締まりをするとしたら、中から心張り棒を斜めに押さえつけるくらいでしたから、そう考えてみるとまだまだ心が豊かな時代だったのかもしれません。
引き戸の変化

茶室のにじり口

床から溝やレールがなくなった

出典:アトムニューズ186号 11-12ページ
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