人類と鉄

人類が鉄を使うようになったのは、紀元前に栄えたメソポタミアに始まりましたが、やがてトルコのヒッタイト人が純度の高い隕鉄を隕石から取り出し、高価なものとして取引していたようです。
その後エジプト文明のなかでも青銅器と共に鉄が量産されるようになりました。

鉄は、1,530℃で液状化し鋳造などの方法で型に流し込み、鉄の製品を作っていきました(鋳造を始めに開発したのは中国)。この時、鉄を高温で溶かす理由は、酸化した鉄の中から酸素を抜き出すためでもあるのです。
鉄の高熱を保つためには、炭、石炭、コークスなどの燃料を燃やし
吹子(たたら踏み)などを使って風を送り、温度を上げる必要がありますが、このようなことも紀元前には行われていました。
刀鍛冶は鉄を焼き何度も折り重ね叩いていく!
出典:アトムニューズ186号 12ページ
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塩浦 信太郎
信太工房主宰/カラクリ作家。博物館や科学館へのカラクリの貸し出し、ホテルなどからのオーダーによる作品制作、ほかにデパート各店での展示販売などを行っている