銅の持つ抗菌性と電子回路

現代でもますます銅の利用価値が上がっています。それはスマートフォンからパソコンにいたるまであらゆる電化製品にICチップが使われていることからもわかります。アルミニウムが使用されている時期もありましたが、基盤のシリコンと銅線の間にバリアとなる塗料が採用されて以降、銅の使用頻度が再び増えているのです。
かつては銅の腐食の緑青は、毒性のある危険物とされていましたが、ある東大教授の研究結果により、緑青は人体に影響ないことが確認されました。よく考えてみると、銅で葺いた屋根もきれいですが、西洋の建物が100年以上経過後も、緑青で皮膜が作られ、美しい外観が維持されていることをみると、いかに銅が優れているかがわかります。

出典:アトムニューズ188号 10ページ
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