素材を知る「鉄」

地球と鉄の誕生

地球が誕生してから46億年、初期の地球は灼熱のガスと鉱物の惑星でした。
その後、冷えていく過程で中心部にコアと呼ばれる鉄とニッケルからなる内部核が形成されていき、そのコアが地球に磁場と重力を発生させています。
オーロラは、地球の両極部に太陽風のプラズマが電離層で反応して見られる現象ですが、地球の磁場がバリアとなることにより有害な太陽風から地球の生命体を守っているのです。

シアノバクテリアと鉄鉱床

27億年前、原子の地球は酸性の海で覆われていました。そこへシアノバクテリアという藻の一種が誕生すると、光合成を行ない、海中に酸素を供給し始めたのです。
すると、酸性の海に大量に漂っていた鉄分と酸素が結合・酸化し海底に沈殿して、鉄鉱床を形成していきました。
その後地球の大陸(パンゲア)が大移動を起こし、海底の鉱床が隆起し地上に出てきたものを、私たちは現在利用しているのです。

出典:アトムニューズ185号 12ページ
「アトムニューズ」バックナンバー