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 金物で使用するおもな材料 

 鋼鉄のミニ知識 

(イ) 鋼の特徴

 鉄は、世界中の金属生産量の95%を占めています。それはつぎの特徴をもっ
ているためです。
1.他の金属と比べて強いうえに加工しやすい
2.鉄鉱石の量が豊富で大量に生産できる
3.価格も安い

 鉄は硬くて強い金属で、しかも他の金属元素を加えたり、熱処理を行うこと
によって、その強さや硬さや性質を自由に調節することができます。
 また、鉄は粘り強い性質があるため、常温でも加工ができ、加熱すると、よ
りかんたんに圧延や鍛造などの加工ができます。さらに、鉄を溶かして型に
流し込むことによっていろいろな形の鋳物を造ることができます。また、溶接
ができることも特長です。

(ロ) 鋼の種類

     普通鋼・・・・・・SS材 (一般構造用圧延鋼)

              SPCC(冷間圧延鋼板)

              S−C (機械構造用炭素鋼)など

     特殊鋼・・・・・・合金鋼・・・・・・SCr (クロム鋼)など

              工具鋼・・・・・・SK (炭素工具鋼)

                       SKD(合金工具鋼)

                       SKH(ハイス鋼)など

     特殊用途鋼・・・ステンレス鋼・・・・・・SUS304など

               ばね鋼・・・・・・・・・・・ピアノ線など

               軸受鋼・・・・・・・・・・・SUJなど               

               耐熱鋼・・・・・・・・・・・SUHなど

               磁性鋼・・・・・・・・・・・焼結磁石など

 一般に使われている鉄は、Feの他にいろいろな元素を含んでいますが、そ
の中でも特に炭素は鉄に重要な影響を与える元素です。この炭素の含有量
によって、純鉄、鋼(0.03〜1.7%)、銑鉄(1.7%)などと呼び分けられています。
炭素の量が多くなると、鉄は硬さを増す一方でもろくなり、炭素の量が少ない
ほど、柔らかくなり粘り強くなります。
 また、鉄は炭素ばかりでなく、ケイ素やマンガン、クロム、ニッケル、タング
ステンなどいろいろな元素を加えることによって、さまざまな性質をもった別の
鉄に変身します。「炭素鋼」に他の元素を加えて強くした鋼を「合金鋼」と呼ん
でいます。そして、この合金鋼と炭素鋼の一部のものを「特殊鋼」と呼び特殊
な強さを要する用途に使われています。

 


アトムニューズ特別号atomnews.gif (1699 バイト)「疲れた時に読むアトムの硬い話」

鉄のおかげ、ヒッタイト帝国の隆盛

ご存じのように、人類が金属を発見しそれを道具として用いたのは、紀元前4000年ころといわれています。はじめは銅であり、次に青銅であったらしく、鉄はというとだいぶおくれてB.C.2千数百年ころのようです。現在知られている最古の鉄器は、黒海の南にあるアナトリア地方で発見された短剣で、紀元前2300年ころのものです。鉄は銅より融点が高く、その抽出法もむずかしいことなどから、利用もおくれたのではないかと思われます。当時の鉄は銅よりも脆く、硬さも劣り、何らの利点が見出せなかったようです。

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しかし、紀元前1500年ころにヒッタイトで、錬鉄を木炭に混ぜて熱してハンマーでたたくことをくり返すことにより、青銅よりも硬くて強い鉄ができることが発見されました。いわゆる浸炭法です。鉄の表面に木炭の粉が吸収されると、表面に鋼の組織ができるという理屈です。その後、焼き入れという技法も見つけられました。

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 このようにして、強い鉄の発明により、ヒッタイトは紀元前1350年ころには、当時強大なミタンニ王国を打ち破り、次々に四方を征服し最強国になっていきました。まさに鉄のおかげです。
 当時、ヒッタイトの周辺の国々は競ってヒッタイトから良質の鉄をもとめていたようであり、また、鉄の値段は金の10倍以上であったといいます。うなずける話です。
このようにヒッタイトは鉄の製法を秘密にしそれを占有することにより、四方の国々を圧倒し栄えていましたが紀元前1200年ころ突如ギリシャの急襲にあい、滅びてしまいました。 こののち、ヒッタイト人が秘密にしていた鉄の精錬法は周囲に知れ渡り、世界中に普及していったといわれます。

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